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 このアルバムを知ったのは、京都の弾き語りシンガー、谷次勉さんの家でやけ酒をあおっていた時だ。当時23歳の自分は、警備員のバイトをし、京都の路上のいたる所で旗を振っていた。夜になると自転車で鴨川まで出かけ、歌とギターの練習に明け暮れていた。そして毎週、拾得、アザーサイドの飛び入りで演奏していた。振り返れば、人生で一番充実していた時だが、色々あって京都の街を去ることにした。
 ニーナの歌は圧倒的に力強く、どんな逆境でも乗り越えていく勇気をくれる。このアルバムはそんなニーナの歌とピアノだけのシンプルながらも魂を救済させられる一枚。